イラストレーター（AdobeIllustrator）講座　

フリーランスになった経緯

もともと大阪の制作会社でIllustratorと3Dソフトをメインに仕事をしていました。いちばん近そうな肩書きはイラストレーターなんでしょうか？

テクニカルイラスト、単なるトレース、3Dイラスト、画像処理など、何でも屋のような感じです。（でも仕事でイラストを描くことはありませんので、イラストレーターというのはどうもしっくり来ません。確定申告ではCGクリエイターというこれまたあやふやな職業にしていますが、一般の人に仕事内容を説明するのが一苦労です）

家庭の事情により妻の地元へ引っ越したのが、フリーになった一番の理由です。

インターネットがダイアルアップからADSLに移行してきたので、ネットで納品が可能になってきたことが追い風となりました。

今までならMOで納品していたものが、メールや直接サーバーへアップすることで間に合うようになったことは非常に有り難かったです。

これならクライアントさえいれば、東京や大阪からでも仕事がもらえることになります。地方と比べるとやはり単価も仕事の量も違いますので、上手く仕事が発生すると楽になります。

実際は、遠方にいる先方と直接打ち合わせができないので、間に代理店や制作会社を挟む、いわゆる下請けという形になってしまいます。その分金額も少なくなりますけれど、交通費や拘束時間を考えると妥当なところでしょう。

以前勤めていた制作会社でのチーフの方も現在フリーでやっておられますが、あちらはデザイナーで、仕事の質も一級ということで年収は1000万オーバー！　後光が差して見えそうです。

デザイナーもピンきりで相場は分かりませんが、割と多いほうなんでしょうね。羨ましい～。

こちらはパーツ作りなので、どうしても単価は低めです。まれに時給換算で5千円～1万円クラスもありますが単発ものなので量がこなせません。現在はとりあえず生活できているといった感じです。

当初は、以前勤めていた会社から仕事をもらっていました。やることは同じですし要領も分かっているので、仕事としては割と良いパターンですね。しかし勤めていた会社内で同じ仕事をやっていた人がやめることになり、会社内の営業サイドの判断で、その仕事から撤退すると伝えられました。

受注分をすべて私一人でこなすのは量的に不可能でしたし、納期間近のFAXによる大量のチェックバックを受けるためには業務用のFAXでないと無理でしたから、当然の判断ではありました。仮に続けたいから今まで通り協力してと相談されていたとしても、おそらく私が断っていたと思います。

しかし仕事の大半を依存していたので、一気に仕事がなくなりました。4ヶ月ぐらいほとんど収入がありませんでした。かなり辛かったです。コンビニのバイトまで考えました。

たまたまネットで見つけた会社に連絡を取り、そこから仕事が発生したのと、仕事がない間に仕事募集用に作ったサイトを通じて依頼があったので何とか浮上することができました。貯金残高もゼロ寸前まで減っていたので本当に危機一髪でした。

複数の取引先を確保しておかないと、いざというときに大変なことになります。

しかし、あまり取引先が増えると仕事同士が重なってきます。暇なときは暇で仕方ないのに、不思議なものでいざ仕事が入りだすと腹が立つぐらい重なります。同業者を確保して手伝ってもらう方法もありますが、安心して依頼できそうな人ほど忙しいので、いつも上手くいくとは限りません。結局、睡眠時間を削って作業することに…

難しいところですね。

フリーになって良かったことは、自宅で仕事をしているので通勤時間がなくなったことです。平日でも家族と一緒に夕食が食べられることや、夜中に仕事をしておけば昼間自由に出かけられることも有り難いものです。

その代わり、体調を崩しても納期の関係で仕事は休めませんし、有給やボーナスもありません。パソコン・ソフトは自費で買う必要がありますし、その他いろいろと経費もかかります。

このアスクルで消耗品が何でも揃います。注文すると次の日に配達してもらえるので、忙しいときに重宝します。カラフルなカタログを見ているだけでも楽しくなりますね。無料でカタログが貰えます。（個人事業主か法人でないと貰えません…）

仕事がなければ、即、収入減なのでシビアです。サラリーマンなら仕事がない日でも通うだけで給料がもらえます。もちろん倒産やリストラの危険性もありますから、安心はできませんけれど。

結局、一長一短といったところですか。